NO.4 ハト派 Mit
私はサッカーを指導するとき、どんなに優しい子にも、
「サッカーをするときは鬼になっていい。いじめっ子になれ。」と言ってきた。
そうでなければ、対人プレーの多いサッカーの世界でやっていくのは難しい。
そんなことはとっくに気付いているのだろうが、それでもなお、Mitは優しい。今のMitのサッカーは自衛隊のようなものかな。やられないようにする。でも自分から攻撃しない。
事実この頃Mitは全然やられなくなった。大きくなった体と長い足で、相手の突破を許さない。聞けばシャトルランだって百何十回もするそうだ。リフティングもちゃ~んとできる。その頑張りは、みんな知っているし、応援している。
中学最後の試合が来る。ハト派のままではいられない。相手は生き馬の目を抜くようなサッカーをしてくる。鬼とは言わないが、ルフィみたいになるのはどうだろう。友(凸凹フレンズ)のために必死で手足を伸ばす。ジェットピストル~~(シュート)をぶっ放す。
先日の中央戦では、遠目から左足であわやのシュートを放った。とってもうれしいシーンだった。左でもあれができるんなら、もう何でもできるってこと。
サッカーはルールのあるスポーツ。ダメなことは審判が止める。タカ派になって、戦っていい。サッカーでは牙をむこう。爪を立てよう。もう腹をくくる時だ。
前へ、前へ!