桜コーチ
3月は新シーズンに備えて、チームで黙々と過ごすイメージがある。
新人戦と中総体の中間であり、目標がぼやけ、卒業や転勤もあり、少しふわっとする時だ。しかし、凸凹フレンズの3月は濃かった。県リーグが毎週のようにあったからー。
それだけではない。練習にも刺激があった。桜の季節限定の桜コーチがいたから!
このコロナ禍で、大学生はリモート中心の生活となっている。つまり、大学のある場所にいる必要性がうすれている。バイトもしにくくなっている。そういうわけで、2人のOBが練習にやってきた。ちょくちょくというより、「毎日」の方があてはまるくらいにだ。2人は熊本のT大SS高でインターハイと選手権出場を勝ち取ったOBだ。OBなのだが、WEST中ではサッカーをしていない。高い目標をもち、他のクラブの門を叩いた2人だった。それでも、時を経てこのWEST中サッカー部を鍛えに来てくれた。普通OBは、「いっちょもんでやるか」という遊び気分があるものだ。しかし、彼らは全力で鍛え上げていった。それは名前の呼び方からもわかる。始めは「ちび!」「5番」とか言っていたが、この1,2ヶ月で全員の名前を完全に覚えてコーチングしていた。本気だった。
FCウェストで小さい頃の彼らをコーチしていた私は、恩返ししてもらった感じさえしている。
昨晩、Go君が挨拶に来てくれた。(こっちが行かねばならないところだったのに)
この1ヶ月、Kinには裏を取られない術をたたき込んでくれた。わずかばかりの良いところもほめてくれた。他の凸凹フレンズも彼から多くのことを学んだだろう。
聞けば高校時代は自分たちで練習メニューを立ててやっていたという。キャプテンとしてチームをまとめ全国出場という結果まで残している。その彼から見たら、凸凹フレンズがやるべきことは山ほどだっただろう。
そんな訳で、このふわっとしそうな時期に、WEST中は集中を切らさず、むしろ追い込まれるくらい鍛えられた。Soちゃんの檄になにクソと頑張ったヤツもいただろう。(口が悪いのは、昔のコーチのせいでしょう。すみません。)
桜が蕾を膨らませ、咲き誇り、散っていったこの3月の期間、凸凹フレンズを見つめてくれたOBたちに感謝します。
週末から県リーグが再開する。桜を眺める春気分なんてとうに捨て去った凸凹フレンズの戦いに注目したい。